化学は暗記科目ではなく、視覚と経験で攻めるもの。

シェアする

こんにちは、林です。

さて、今日は「化学」について。

みなさんの印象は?

化学という科目、皆さんはどのような印象を持っているでしょうか。

化合物の名前や反応を暗記する科目、と捉えている人は多いように思います。

私にとって、化学という科目のイメージはここ数年で大きく変わりました。

高校に入ってしばらくは、化学は暗記ばかりのつまらない科目だという印象でした。

何と何でどのような化学反応が起きるか。このイオンは何色か。この有機化合物の名称は何か。

そういうのをひたすら頭に入れていくだけの科目だと思っていたのです。

もちろん計算問題も多少はありましたが、ちょっとした気休めという認識でした。

ところが、次第にその考えは変わっていきます。

高校の化学の授業では、実験をさせてくれる機会が比較的多かったのですが、たくさんの実験をこなし、各実験についてレポートを書いていくうちに、だんだん「化学って楽しい科目だな」と思うようになったのです。

最初は、良い点が欲しいから実験をちゃんとやり、レポートも丁寧に、詳しく書いていました。

レポートでは、実験結果が教科書通りにならなかった場合はその原因を考え、文献値と微妙に異なった場合は改善案を考え、といった具合に思いつく限り考察を書きました。

最初はイヤイヤやっていたのですが、数をこなしていくうちに次第にそういった考察が自然と湧いてくるようになり、考察をするのが楽しくなってきたのです。

また実験そのものも楽しく感じられるようになりました。

こうして、私にとって化学の印象は「暗記しなけれならないことはたくさんあるけれども、実は楽しい科目」というものへと変化したのです。

転機

そして、東大に入学してからまた大きな転機が訪れます。

私が所属する科類では必修となっている化学の授業があるのですが、その授業が本当に素晴らしかったのです。

今まではただの暗記事項だったこと(物質の性質など)が、実はちゃんと理由を説明できることが分かってきたのです。

なぜこの物質は不安定なのか。常磁性なのか。

そういったことが暗記事項ではなくなったとき、私は大きな感動を覚えました。みなさんも、大学できっとそのような授業を受けることでしょうから、楽しみにしていてください。

この授業がきっかけで、化学の印象が「実は暗記事項は少なく、とっても楽しい科目」へと変わりました。

みなさんの中にも、「化学は暗記科目だ」と考えている人が少なくないでしょう。

暗記事項が全くないわけではないのですが、何でもかんでも暗記で済ませてしまっては、それはもう科学ではありません。

せっかく科学の一分野を勉強しているのですから、科学らしい勉強をしたいものです。

化学で心がけるべきこと

さて、化学の勉強法を説明します。

センター試験ではかなりの量の暗記が必要です。

一方東大入試についていえば、正直暗記はそこまで要求されません。

「なぜ目的の物質を作れなかったのか」とか、「なぜこの過程で濃硫酸が必要なのか」といったふうに、自分の頭で理由を考える力が試されます。

したがって化学を選択して東大を受験する人は、暗記もしなければなりませんし思考力の養成も必要です。

限られた時間の中で両方をバランスよく鍛えなければなりません。

その配分はなかなか難しく、そういう意味で化学は物理や数学よりも勉強しにくい科目といえるでしょう。

今まで幾度も同じことを言ってきたので予想がつくと思いますが、化学においても教科書を読むことは本当に重要です。

高校の化学の教科書は実はかなり出来が良く(エラそうに評価できる身ではありませんが)、文章が詳しいですし図表も豊富です。化学においては教科書を熟読する価値が特に高いように感じます。

それはなぜかというと、教科書を読むことで暗記もできるし思考力も鍛えられるからです。

教科書には、各物質の色やにおい、性質などが数多く記述されているので、これ一冊で暗記は十分です。

また様々な実験の手順や結果、そのメカニズムが詳しく述べられているので、理由を考える力も鍛えられます。

暗記力と思考力、その双方が良いカンジに融合しているのが教科書なのです。

というわけで、化学の勉強を始める際にはまずは教科書を熟読しましょう。

ただ、そのとき可能な限り資料集も準備してください。

資料集は文章が少ない代わりに、数え切れないほどの図表が掲載されており、また実世界での化学の応用例もたくさん紹介されています。

教科書を読みながら、資料集の対応するページも眺めてみるのです。

視覚的な情報も加わり、理解が深まることでしょう。

また、時間があるときでいいので資料集そのものを読んで見てください。

結構有意義な暇つぶしになります。

問題演習

次に問題演習について。

化学については、同じ問題を繰り返し解くよりも、たくさんの種類の問題を解いたほうが良いような気がします。

限られた問題のみを解いているといくつか弊害があります。

一つ目は、知識に偏りができてしまうということです。

同じ問題集の問題ばかり解いていると、その問題集で必要な知識を覚えただけで満足してしまい、それ以上のことを勉強しなくなってしまうからです。

初見の問題にたくさん触れれば、「なんだこれ、こんな化合物見たことないぞ…」と思う機会が増えるでしょうから、幅広い知識が身に付きます。

二つ目の弊害は、化合物等について多面的な知識が身につかないということです。

たとえば濃硫酸という物質は、あるときは反応の主役となり、またあるときは反応の触媒となり、ほかにも脱水剤になるなど、場面によりその役割は変化します。

一つの物質の様々な性質を知っているということを、入試でもそれ以外でも重要なことです。それを身につけるには、新しい問題に触れることが重要です。

これらの弊害があるため、化学に関しては同じ問題集等を繰り返しやるよりも様々な問題に触れてみることが大事だと感じます。

物理同様、化学の問題集もたくさんあります。

最初の一冊として、私は物理も化学も「重要問題集」というものを使っていました(わりと有名なやつです。)が、自分の肌に合ったものならなんでも良いと思います。

問題数が多く、極端に簡単/難解ではないものを選びましょう。問題数が多いほうが、幅広い知識が身に付きます。そしてその問題集をひたすら解く。

時間に余裕があれば気が済むまで自分で考え、それでもわからなければ答えを見るようにしましょう。何度も同じ問題集をやるのは良くない、といいましたが、間違えた問題に関しては時間をおいて解きなおすことを強くお勧めします。

間違えた問題というのは知識あるいは思考力に不足があった問題であるわけですから、解きなおすことでその弱点を補うことができます。

問題集の答えはノートに書いていくことになると思うのですが、二つ注意点があります。

第一に、理由や方法等を説明する問題の答えはできる限り丁寧に書きましょう。

独学だと記述問題の答えを雑に書いてしまいがちなのですが、入試本番の答案を書いているつもりで、真剣に書くようにしてください。

第二に、構造式は誰が見ても理解できるようにわかり易く書きましょう。

構造式を丁寧に書くというのは、他人に伝わりやすい答案になるのみならず、自分のケアレスミスを防止することにつながります。

雑に書いていると、水素原子を一個書き忘れたり、単結合と二重結合が混同したりとくだらないミスを数多く招くことになりますから注意してください。

一般的な問題集が解けるようになって来たら、難しめのものにどんどん手を出していきましょう。

注意点としては、マイナーな知識ばかりを問うてくる問題集はあまりよろしくない、ということです。

正直東大の化学ではあまり細かい知識は要求されません。

それこそ一般の問題集に載っているレベルのことがばっちりなら心配無用です。

思考力がとことん要求されるような問題集を選ぶようにしましょう。

それでも飽き足らない場合、あるいはよい問題集がなかなか見つからない場合は、志望大学の過去問に手を付けてもかまわないと思います。

化学の過去問を解くときには、時間を計って本番同様に取り組むことを強くお勧めします。

たとえば東大の理科はとにかく時間が無く、時間内に満足に解き終わるのは(不可能ではないものの)至難の業ですから、時間内にいかに効率よく得点できるかがカギとなります。

受験だけで通用するテクニックを伝授するのが本書の目的ではありませんが、手際よく問題を解くスキルというのは残念ながらどうしても必要になってしまいます。

スピードに自身が無い人は、たくさん問題演習をして解き慣れておくと、模試や本番でも効率よく点を稼げるのではないでしょうか。

視覚・経験が重要!

最後にもう一度言いますが、化学は視覚的に覚えること、そして経験的に身につけることも本当に重要です。

視覚的というのは、基本的に資料集等を読んで勉強することを意味しており、経験的にというのは自分で実験をして教科書の内容を再現してみることを意味しています。

いずれも大事なことですから、ガリガリ問題を解く以外にも重要なことはあるということを肝に銘じておいてください。

私の出身高校は、わりと頻繁に実験の授業を行なってくれました。

そのおかげで、実験器具の扱い方もすぐに身につきましたし、化学反応の様子や物質の色などもすんなり覚えられたんです。

化学に限らず、勉強では自分の経験と結びつけるのが大切、ということです。

スポンサーリンク

シェアする

フォローお願いします!

スポンサーリンク