「収束」「発散」という2つの思考形態

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昨日久しぶりに執筆をしましたが、その勢いでもう一つ。

人に勉強を教えることが多い都合上、人間の「思考」について深く考えることも多いです。

大学で専攻しているのはあくまで物理なので、所詮素人の考えに過ぎないのですが、そこでの考察から結構オモシロイことがわかることもあります。

今回は、「収束」「発散」という二つの思考形態について。

収束:普遍的なものを見出す

「収束」という語の意味は次の通りです。

  1. 分裂・混乱していたものが、まとまって収まりがつくこと。また、収まりをつけること。「事態の収束を図る」「争議が収束する」

  2. 数学で、ある値に限りなく近づくこと。収斂 (しゅうれん) 。<=>発散

    1. ㋐ある無限数列が、ある値にいくらでも近づくこと。

    2. ㋑数列の項が、ある値に限りなく近づくこと。

    3. ㋒級数の途中までの和が、ある値にいくらでも近い値をとること。

  3.  多くの光線が一点に集まること。収斂。集束。
  4.  海洋学で、流線が周囲から一点に向かって集まること。収斂。

デジタル大辞泉より

ここで述べる「収束」の意味が、上のいずれかと完全に一致するわけではないと思いますが、おおよそのイメージは上の通りです。

さて、「収束」型の思考とは何か。

意味を(辞書っぽく)説明する前に、例をあげます。

先述の通り私は大学で物理を学んでいますが、物理はまさに収束型の側面を持っています。

たとえば、りんごが木から落ちる現象と月が地球の周りを公転している現象は、いずれも「万有引力」の概念で説明することができます。

これが万有引力の法則を表す式です。

Gは万有引力定数、mは2つの物体の質量、rは物体間の距離です。

こんなふうに、複数の現象を分析することで、それらに共通する法則を見つけるということ。

それが「収束」型の思考です。

発散:個々の事象に対処する

一方「発散」はその逆です。

厳密には逆ではないかもしれません。対になる、という程度で理解しておいてください。

まずは先ほど同様、「発散」の語の意味を示しておきます。

  1. 内部にたまったものが外部へ散らばって出ること。また、外部へ散らばり出ること。「ストレスを発散させる」

  2. 一点から出た光が広がって進むこと。

  3. 数学で、無限数列・無限級数や関数の値が、極限で有限値に近づかず、正あるいは負の無限大となるか、振動するかになること。<->収束

デジタル大辞泉より

発散型の思考というのは、普遍的な法則を見つけるのではなく、個々の事象に順応して対処していくことを指します。

企業の買収合併(M&A)が良い例です。

たとえば、地方のうどん製造会社が後継者不在のために企業の売却を考えているとします。

このとき、どの企業に売ればよいかは簡単に決まりません。

地元の食堂チェーンに売るべきか、全国的なうどんメーカーに売るべきか。

他のM&Aの事例を参考にして、「じゃあ今回はこうしよう!」と判断できるわけではありません。

案件によって、売り手企業の規模も製品も顧客も違うからです。

したがってM&Aの場合、個々の案件に応じて柔軟にものごとを考える必要がありそうです。

こうした個々のケースに対応するタイプの思考を発散型と呼んでみました。

あなたはどっちが得意?

収束型発散型。あなたはどちらが得意ですか?

これに気づくのは、結構難しいです。

私は、自分の思考形態についてよく分析することはあるものの、このテーマに触れたことがありませんでした。

ここ一ヶ月くらいになって、急に理解が深まってきた印象です。

たとえば単にテストの成績が良いというだけでは、収束型/発散型の判断がつきません。

私も今までのペーパーテストの成績にはある程度自信がありますが、それだけでは結論を導けませんでした。

これを判断するコツは、どういう時に自分が楽しい思いをしているか列挙してみることです。

私の場合、場の理論(物理学の分野の一つ)を学んでいる時はあまり楽しくないのですが、生物物理を扱っているときは結構楽しいです。

また、ムダを極限まで排除した人間関係は苦手ですが、友人とダラダラ会話するのは結構好みです。

私に似たような好みの場合、それは「発散」型といえます。

一方、スマートさや簡潔さを求める傾向にある人は「収束」型なのでしょう。

自分の思考の型を知る

なぜ急にこのような記事を書いたのか?

…と聞かれると、実は返答に窮します(笑)

まあ、自分の思考の型を知っておくと、いざという時に便利です。

たとえば、就活の企業選びのとき。

あるいは、研究室選びのとき。

授業選びのよき。

人生には様々な「選択」がありますが、その時々で適切な選択をするためには、自分自身についての理解が欠かせません。

ということで、「思考の型」についてお話ししました。

では。

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