意味記憶、エピソード記憶の2種類について知ろう

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こんにちは、Shunです。

今日は、人間の記憶の仕組みについて見ていきましょう。

これを知っておけば、日頃の学習に役立つこと間違いなしです!

1. 人間の記憶には種類がある

実は、人間の記憶には幾つか種類があります。まずは記憶の種類や仕組みについて見ていきましょう。

1.1 「英単語」と「家族との思い出」

英単語に関する記憶と、家族との思い出は同じ種類の記憶ですか?」

こう聞かれたら、あなたはどう答えますか。たとえ脳科学を全く学んでいなくても、おそらくみなさんはNOと答えるのではないでしょうか。私もNOと答えます。

なぜ我々はNOだと思うのでしょうか。

大きな違いとして、「忘れにくさ」があると思います。

英単語の知識は(面倒なことに)簡単に忘れてしまうものですが、家族の記憶はそう簡単には忘れません。

もっと極端なことを言えば、家族の名前は決して忘れませんよね。

英単語であれ家族の名前であれ、端的に言えば「知識」であることには変わりありません。

では、この大きな違いはどこから来るのかを次に考えてみましょう。

1.2 心やからだが動くということ

単語の知識というのは、ただ単語帳を読んで頭に入れるだけですよね。

単語を覚えるときに特別な感情が働くことは基本的にありません。

ところが、家族との思い出は単語とは異なります。

たとえば家族で海に行った思い出はなぜ単語よりも忘れにくいのでしょうか。

みなさんも考えてみてください。

理由は、端的に言うと、自分が実際に海に赴いたりそこで楽しい思いをしたりしたからだと思います。

細かいところはさておき、自分の体や心が実際に動いた、というのが大きな違いですね。

このような記憶をエピソード記憶といいます。

対して、単語の知識のように、エピソードを伴わない記憶のことを意味記憶と呼びます。

これらには厳密な定義が存在するのかもしれませんが、とりあえずこの程度の理解で良いと思います。

このように、記憶にも幾つか種類があるのです。

1.3 分類するとこんな感じ

記憶の種類を、学問的にちゃんと分類すると次のようになります。

理学療法士の勉強法」より

受験勉強で行わなければならない記憶のほとんどは、図でいう「陳述記憶」に属します。

2. 意味記憶とエピソード記憶

記憶にはいくつかの種類があることがわかりました。

できればこの知識を勉強に役立てたいところです。

2.1 意味記憶とエピソード記憶の違い

話を「陳述記憶」に絞りましょう。

意味記憶とエピソード記憶の違いについてもう少し考えます。

意味記憶というのは「言葉や概念」、つまり普通の意味での「知識」を指します。たとえば、

  • environment = 環境
  • 1333年に鎌倉幕府が倒れた

というのは意味記憶に相当します。

一方、エピソード記憶というのは、意味記憶に「経験」が伴ったものといえます。

たとえば小さい頃にもらったクリスマスプレゼントを見ると、

  • 誰にもらったか
  • 当時の状況

などが鮮明に蘇ります。

自分の経験があるからこそ、ハッキリ思い出せるわけですね。

意味記憶とエピソード記憶。

その知識にまつわる経験の有無が最大の違いと言えるでしょう。

ここで重要なのは、一般的に意味記憶よりもエピソード記憶の方が覚えやすいということ。

自分の思い出とリンクさせた方が忘れにくいというのは、皆さんも経験したことがあると思います。

大学受験で使う知識がエピソード記憶できるものばかりであれば楽なのですが…

2.2 ほとんどは意味記憶

残念なことに、大学受験で必要となる知識のほとんどは意味記憶なんです。

英単語や古文単語などは、多くの人が普通に暗記していると思います。

他にも、化合物の色などはそのまま暗記するしかありませんよね。

先述の通り、意味記憶というのはそのまま覚えるほかありません。

独立した1個の知識である以上、エピソード記憶よりも覚えにくくなってしまいます。

だからこそ、大学受験における「暗記」が大変なのです。

たとえばゲーム・アニメの登場人物は容易に記憶できますが、これは

  • 楽しい内容である
  • 自分の感情が動く

といった要因があるから。

でも、英単語を楽しめと言われても、困っちゃいますよね。

困ったことになりました。

このままでは、多くの知識を意味記憶としてそのまま叩き込むしかありませんが…

3. 突破口は…

意味記憶を大量に暗記するのは非常にツラいもの。

できればそれを回避したいところです。

3.1 意味記憶をエピソード記憶にできればよい

独立した知識だからこそ、暗記するのに苦労するわけです。

逆に言えば、どうにかして自分の行動・感情とリンクさせることができれば、記憶の定着は効率的になるはず。

つまり、意味記憶をエピソード記憶にしよう、という取り組みです。

自分の経験にリンクさせ、印象に残すような工夫。

それはどういうものでしょうか。

3.2 ストーリーとリンクさせる

皆さんは、次のような経験をしたことがありますか。

たとえば

  • The presidents from 8 countries discussed environmental issues.

という英文を学校の授業で詳しく扱ったとしましょう。

すると、environmentという単語の意味は、「environmental issues = 環境問題」からすぐに思い出すことができます。

長文で登場した英単語の意味は、単語帳でせっせと暗記した英単語よりも忘れにくいんですよね。

これって、よく考えて見るとエピソード記憶を(無意識のうちに)利用しているんです。

長文というのは、前後の「文脈」があります。

文脈というのは独立した文字列ではなく、一つの連なったものを指します。

同じ言葉を使っていても、

  • 太郎は次郎を殴った
  • 次郎は太郎を殴った

では意味が全然違いますよね。これが文脈の違いです。

文脈があるということは「ストーリー」があるということ。

文章の読み手としては、話の展開が気になったり、感情が揺れ動いたりします。

そこで読んだ内容は、結果としてエピソード記憶へと変貌するのです。

ストーリーの中に知識を組み込むことで、単なる意味記憶だったものをエピソード記憶に変換できる、というわけ。

これを利用すれば、受験勉強も大いに捗るような気がしませんか?

3.3 ほかの具体例

エピソード記憶を利用することで、知識は定着しやすくなることがわかりました。

では、具体的にどのように応用していけばよいのでしょうか。

最後にいくつか具体例を示します。

例文で単語を覚える

DUO 3.0という参考書があります。

高校生の多くが知っている、有名な単語参考書ですね。

英文を通じて語彙力を鍛えようという趣旨。

計2600もの語彙知識が560個の例文に凝縮されています。

例文を読んだり聞いたりすることで、単語・熟語を身につけることが可能。

文というのは単語と違ってストーリーを含んでいるので、そこで学んだ内容はエピソード記憶となるわけです。

語呂合わせで覚える

語呂合わせで覚えるというのも一案。

たとえば高校化学で、炎色反応の色は

  • 貸そう (K)  か (Ca)  な (Na)、 ま (Mg)  あ (Al)  あ (亜鉛:Zn)  て (鉄:Fe)  に (Ni)  すん (Sn)  な (Pb)、 ひ (H)  ど (Cu)  す (Hg)  ぎる (Ag)  借 (Pt)  金 (Au)

という語呂合わせがあります。

ちょっとくだらないですが、結果的に覚えられればOKなわけです。

優秀な語呂合わせはたいていの場合、意味の通った小話になっています。

ただ羅列して暗記するよりも、小話の方がまだ覚えやすいわけですね。

音読する

音読をする、というのも強力な手段です。

前のブログをやっていたころからの読者さんであれば、私がいかにしつこく「音読は大切」と言っているかお分かりだと思います笑

教科書・参考書をただ読んでいるだけだと、そこに書いてある内容は自分から離れたままになってしまいます。

つまり、ただの「知識」として独立した状態です。

言葉としては認識できますが、暗記するのには一苦労。

でも、音読をすることで状況は一変します。

声に出すことで、自分が体を動かしたという経験になるのがその理由。

積極的に内容を理解することで、単なる知識が自分の経験へと進化するんですね。

これにより、暗記はずっと効率的になります。

※ちなみに、英語の音読はリスニング力向上にも貢献します。

こちらの記事で解説しているので、よろしければどうぞ!

4. まとめ

意味記憶とエピソード記憶の違いについて説明し、エピソード記憶で知識を暗記していく方法を紹介しました。

単なる「知識」を「エピソード」に変貌させるには、ストーリーや実体験と絡めるのが重要。

例文を通じて単語を暗記したり、音読して教科書の内容を覚えたりというのはそのルールを守っているのです。

逆に、教科書をぼーっと眺めているだけではいつまでたっても効率は改善しません。

自分から積極的にアプローチをすることが重要なんですね。

エピソード記憶を有効活用して、知識を楽に暗記していきましょう!

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