理系の東大受験生に要求されている数学力とは?

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こんにちは、林です!

東大入試を突破するうえで必要な数学力とは何でしょうか。

今日は、それについて軽くお話しします。

東大入試の数学

数学の入試問題を例に考えてみましょう。

数学の出題形式について軽く触れたいと思います。

東大の数学は試験時間が150分で大問が6つです。

単純に考えて大問一問あたり25分ということになりますね。

大学入試の数学の中では、大問一つあたりにかけられる時間はこれでも短いほうなのです。

他の国立大学、あるいは私立大学医学部のほうが大問あたりの時間は長いことが多いです。

何を言いたいのかというと、東大数学では、じっくり考える力のほかにいかに手際よく問題を解決していけるかがカギになっているのです。

対策としての過去問演習

入試対策というと、真っ先に思いつくのは過去問演習でしょう。

東大受験生ならだれでもご存知でしょうが、「25カ年」という過去問シリーズがあります。

東大の過去問を、科目ごとに二十五年分まとめた過去問集です。

私も数学と理科の25か年を使用していました。収録年数が多いので、過去問演習にうってつけです。

(宣伝ではないですよ。)

どの時期から過去問演習を始めたらいいか、そして何年分やればいいかというのは悩ましいところですよね。

過去問演習には、大きく分けて二通りあります。

一つは時間を測らないで、一問ずつじっくり解いていくというスタイル、もう一つは本番同様に時間を測って大問六つに取り組んでみるというスタイルです。

これら二つのやり方はどちらがより大事だというものではなく、いずれも大切なものです。

以下、二つのスタイルの使い分けについて説明します。

一問ずつじっくり解いてくスタイルは、苦手分野の克服に向いています。

不得手な問題を、時間を測って取り組むのは大変なことで、解ける見込みも少ないですしなにより精神的に苦痛です。

時間に追われながら解くというのもそれはそれで重要ですが、苦手分野においてそれを実行してもなにもご利益はありません。

こういう時は、時間に制約をかけずにじっくり解いていくのが最も効果的であるように感じます。

東大の過去問は分野にバリエーションがありますし、難易度もさまざまです。したがって、ある意味東大向けの対策問題集として最も適しているのではないでしょうか。

当然ながらよく練られていますし、悪問・奇問の類も少ないです。うまく過去問集を使えれば、苦手分野のよい治療薬になることでしょう。

第二のスタイル(「本番演習」と呼ぶことにします)、つまり同じ年度の問題を本番同様時間を測って解くというスタイルは、入試が近づいて来たらやるといいと思います。

効果としては「模試の代わり」という感じでしょうか。

東大数学の出題形式や問題量・時間配分に慣れることができるのが、このスタイルの効果です。

本当のことを言うと、私自身は出題形式にこだわってその対策をするのは好きではないのですが、実際こうした演習は結構効果があります。

とくに時間配分は、練習を重ねればより上手になることでしょう。

注意点としては、あまり多くの年度を本番演習に費やすのは良くないということです。

時間を測っているので、全ての問題を満足がいくまで考えられるとは限りません。

すると消化不良のまま解答解説を見る羽目になり、入試の練習にはなりますが、問題の内容の面で収穫はそこまで期待されないのです。

年に何回か模試もあるわけですから、あまり本番演習ばかりやるのはよくありません。

何事もバランスです。

先述の通り、東大の過去問は難易度こそ高いものの、良く練られておりかつ過度に複雑ではないため、演習問題としても格好の材料となります。

受験が近づく前から少しずつ過去問に触れておくと、いい勉強になるのではないでしょうか。

東大とは言えど、高二、あるいは高一でも解ける問題は案外存在するものです。

「東大入試なんて解けるわけないよ」と食わず嫌いせず、時間があるときでいいので少し触れてみてはいかがでしょうか。

以上、過去問演習の話でした。

他大学の問題にも触れよう

二つ目の段階の第一の手段として過去問演習を挙げました。

東大入試を突破するにあたり、東大の過去問を解いてみるのは当然ながら有効です。

ただ、東大の過去問演習だけが入試対策になるのかというとそんなことはありません。

たとえば、他の大学の入試問題に触れてみるのもいいと思います。

なにも国立大学にかぎらず、いろいろな大学のものに触れてみると、それはそれで良い経験になることでしょう。

大学の先生方が入試問題を作成する際、限られた問題数でいかに効率よく受験生の能力を測るかが重要になります。

そのため入試問題というもの自体が、問題集に載っているような普通の問題よりも分野横断的な良問が多いわけです。

これはなにも東大に限った話ではありません。

難易度に関して言えば、東大と他の国立大、それに私立大医学部などは正直大して変わりません。

むしろ東大より難易度が高い入試問題を出題する大学もたくさん存在します。他大学の過去問などにも、是非触れてみてください。

過去問演習のほかには、難しめの問題集を解くという方法もあります。

私の場合「大学への数学」という月刊誌を毎月買っていました。

この雑誌は通常の問題集よりも難易度がかなり高めで、かつ(後述しますが)入試対策に限らない発展的な記事も数多く存在するので、東大をはじめとする難関大受験生にも向いていますし、受験の数学では飽き足らない、という人にもうってつけです。

私は東京出版の回し者ではないので、これ以上の宣伝は避けておきます。

模試

最後に模試の話をします。いまやいろいろな塾で、大学別の模試というのが実施されています。

各大学型の模試も当然ながら数多く行われいますね。

私も高校生のころ、東大型のものを受験したものです。

模試は本番同様の出題形式で、時間や配点も東大入試に準じているわけですから、入試の練習としては非常に有効だと思います。

皆さんにも、少なくとも一回は受験することをお勧めします。

意義ある模試にするために、幾つか注意点を述べておきます。

まず、入試の練習をするわけですから、時間配分など「手のつけ方」はよく考えましょう。

入試本番でも、時間内にすんなりすべて解き終わるなんてことはそうそうありません。

ですから限られた時間でいかに多くの成果を上げるか、というのがカギになります。

模試の段階でそういうことを練習しておかないと、本番でもできるようになりませんから、よく心がけるようにしてください。

また、受験した模試は必ずよく復習をしましょう。

自分の弱点を把握するいい機会ですから、出来が悪かった分野・問題については絶対に復習するようにしてください。

模試の解答解説は、一般的な問題集と比べると内容が詳しく、補足等も充実していますから、恰好の学習材料です。

まとめると、大学の過去問演習のほかには他大学の過去問演習、それに難しめの問題集を購入するという方法もあります。

また、模試も正しく活用すれば大きな効果が期待できます。

基礎的な数学力が十分に備わって、「よし、これなら第二段階に行けるな」と自分で判断したら、今までに挙げてきたような発展的な演習を行ってみてください。

そうすることで、入試対策は自然と進むことでしょう。

大学以降でも通用する力

大切なのは、入試で合格点を取れるようにすることだけではありません。

入試にとどまらない学力を身につけることで、大学入試においてもさらなる得点力に結びつきますし、大学以降でも通用する力になります。

次は、こうした発展的な数学力を身につける方法の話です。

大学受験の最も直接的な対策は、参考書や問題集、それに過去問に取り組むことでしょう。

しかし、それだと(学力的にも、得点的にも)上限が存在します。

入試問題が簡単な大学ならともかく、東大入試レベルになると、いくら問題集をやっても、あるいは過去問演習を網羅しても、得点の伸びには限界があるのです。

東大の先生方からすれば、大学受験のテクニックを身につけている人よりも、その先のことも見つめている生徒を欲しがっているはずで、入試問題もそうした生徒が良い点を取れるようになっているはずです。

ですからただの「受験勉強」しかしてこなかった人というのは、「その先のこと」が身についていないため、いくら勉強してもあるところより上にはいけないのです。

では、「その先のこと」とはいったい何なのか、そしてそれを身につけるにはどうすればよいのか、数学に限ってお話しします。

「微分」の意味

すでに一度挙げた例ですが、微分の話をもう一度します。

数学の問題集などで微分の章を見てみると、意味がなさそうなただの多項式を微分し、極値を求めたり変曲点を求めたりするわけです。

そうした問題は微分の演習にはなりますが、微分という計算が科学の世界や実社会でどのように利用されているのかは全く分かりません。

極値を求めるというのは、たとえばエネルギー的に最も安定である点(平衡点)を探すことに相当します。

物理現象の終着点は、基本的にエネルギーが極小である点になりますから、微分して極値を求めることでその終着点を知ることができるのです。

こうした応用例を知ることで、皆さんにとって「数学」の印象は大きく変わることでしょう。

今まではただ受験のための一科目に過ぎなかったのが、世の中のいろいろな現象を記述する重要な「言語」へと変貌するはずです。

すると、数学で習得する技術が現実的にどのような意味を持っているのかを知ることができます。

たとえば微分だったら「極値を求めるための手段」でしょうし、積分だったら「面積や体積を求めるための手段」(もちろんこのほかにも意味はありますが)といえます。数学的技術の意味を知ることは、入試においても有意義ですし入試後も重要です。

入試においては、解法までの道筋を立てやすくなります。技術の意味を知っておくことで、出題意図が察しやすくなるためです。

東大に限らず入試問題は当然分野横断的ですから、すぐには解法が分からないことが多いです。

そんな中で解法に悩む時間を少なくすることができれば、入試においてかなり有利になりますよ。

また、高校の物理では微分や積分を扱いませんが、大学入試の物理でも微分・積分を用いたほうが簡単である問題はいくらでもあります。

微分や積分の意味を正しく理解していれば、他の科目でも数学を駆使できるため、数学以外の点数も上がること間違いなしです。

入試後においては、大学の勉強の理解がものすごく容易になることが期待されます。

たとえば、大学の物理では微分や積分が山のように現れます。

大学受験までで微積分の意味をよく理解しておけば、大学以降、数学以外の科目で微積分が出てきてもへっちゃらです。

すんなり内容を理解できることでしょう。

「応用」を学ぶには

大学受験の枠を超えた発展的な話題を学ぶことの重要性、お分かりいただけたでしょうか。

では、こうした応用を学ぶにはどうすればいいのでしょうか。

一つは、興味があったら大学以降の教科書を読んでみる、ということです。

高校までの勉強では、数学は数学、物理は物理、化学は化学といったふうにその科目の中だけで完結していました。

しかし大学以降はそれらの境界線がだんだん薄くなっていき、物理でも数学を用いるし、化学でも物理を用いるし…といったように学問間の関係性が非常に強くなります。

したがって大学以降の教科書を読んでみると、いま自分が学習している内容が、他の学問分野で、あるいは実社会でどのように活用されているのかがよくわかり、幅広い応用性を養うことができます。

たとえば、高校までは存在しない重要な学問分野の一つに「工学」というものがありますね。

工学は、数学や物理、化学などがどのように役立てられているのかを見る恰好の例だと思います。

工学では、大学受験まで、あるいは大学入学後に学んできた様々な知識・技術が駆使され、人間社会を豊かにするもの(建築、機械、ロボットなど)が作られています(いま挙げたものはほんの一例ですが)。

工学に関係する教科書を読むことで、「あ、こんなところにも数学が使われているんだ!」ということが分かります。

応用性の養成にもつながりますし、今後の学習のモチベーションにもなることでしょう。

科学雑誌を読んでみよう

もう一つは、Newtonなどの科学雑誌を読んでみることです。

ほんとうはNatureやScienceなどでも良いのですが、それらは内容自体がかなり高度で私も正直すらすら読めるものではないので、とっつきやすい科学雑誌で良いと思います。

たとえばNewtonだったら月刊誌もありますし、別冊と題したテーマ別のものもあります。

月刊誌のほうはいろいろな分野の内容が、研究者レベルでない人にもわかり易く示されているため、興味があれば定期購読してみるのもアリでしょう。

別冊のほうは、たとえば「iPS細胞」や「ヒッグス粒子」といったふうに、一つのテーマについてわかり易く述べられています。

Newtonの何よりの特色は、見やすい図表が多いということです。

図は基本的にオールカラーですし、文字も程よい大きさなので、読んでいて非常に楽しいです。

学術的な、詳しい内容に踏み込むにはこの別冊だけでは足りないでしょうが、入門書として、あるいは単に読み物としては大変優秀であると思います。

私も何冊か別冊を持っています。値段は結構高いのですが、興味があったらぜひ買ってみてください。

Newtonは、学術誌というよりも大衆向けの読み物という色が少々強い(特に別冊)ので、それで物足りない人は、先ほど述べたような本格的な学術誌を読んでみてはいかがでしょうか。

購読する必要はありませんから、自分が興味を持っている分野の論文が掲載されている号だけでも買って読んでみると、いい勉強になると思います。

「いい勉強になる」というのは、受験においても、東大入学後も役に立つ、ということです。

受験においても、今まで自分が勉強してきたことが実際の研究現場でどのように生きているのかを知ることができますし、そもそも最先端の話題・研究に触れることは、自分の知見を広める上で大きな助けとなります。

もしかしたらそういう雑誌等を読んでいるうちに、将来の夢が定まることもあるかもしれませんね。

将来研究者を目指そうと思っている人や、研究者ほどではなくとも科学に携わって生きていきたいと思っている人にとって、論文に触れておくのは非常に重要なことです。

科学者たちの論文を読めば、自分の考え・研究を他者に伝えるコツを学ぶことができますし、論文を執筆する際の細かいお作法(構成や文法など)も身に付きます。

受験に役立たないから、といって受験勉強の世界の中だけで完結してしまうのはあまりに勿体ないです。

せっかく勉強するなら、最先端の研究内容などの眺めつつ、楽しく学んでいきたいものです。

まとめ

(写真はNAVERまとめより拝借しました)

東大を志望する理系受験生に要求される力について述べました。

東大の数学は、小手先の知識で解けるほど簡単ではありません。

自分なりにたくさん考え、計算した経験のある人が高得点を取れるようになっています。

対策をするにあたっては、とにかく自分で手を動かすのが一番ですね。

問題集を解くもよし、過去問演習をするもよし。

また、大学以降も役に立つような思考力を身につけるのも大切なことです。

今回は微積分の例を挙げましたが、高校で学ぶ数学は大学での学びに大いに貢献します。

教科書の内容を一通り身につけたら、大学の教科書や科学雑誌を読んでみましょう!

きっと、新しい世界が開けることと思います。

では、今日はここらへんで。

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